CMS入門 商用CMSを上回るオープンソース5つのメリット
オープンソースソフトウェアに馴染みがないと、ついオープンソースCMSはライセンス料が安い代わりに、商用CMSに比べてサポートなどに難があるという印象をもってしまいがちではないでしょうか?
ここでは、オープンソースCMSはサポートなどの点で商用CMSに負けないどころか、さらに多くのメリットがあることを紹介したいと思います。
■1 充実したサポート
『オープンソースソフトウェア(OSS)は商用ソフトウェアと品質と機能において同等以上!』
『サポートは、商用ソフトウェアのサポートより良い!』
オープンソースに馴染みの無い方には、「サポートが充実している」ということは意外に思えるかもしれません。しかし、しっかりとしたコミュニティを持ったオープンソースの場合、顧客ニーズにあった品質や機能を提供でき実際は良質なサポートを行うことが可能です。野村総合研究所の調査でもコンテンツ管理系とアプリケーションサーバーのオープンソースソフトウェアについて、機能的にも成熟度的にも企業システムで安心して利用できるレベルものが多いと非常に高い評価となっています。(出展:IT Leaders 2009/2月号)
日本では大企業向けのCMS商用ソフトウェアはほとんどが海外のローカライズもので、国内では代理店や日本法人が販売およびサポートを行っています。そこで、もしもトラブルがあった時などは、この代理店や日本法人を通じてサポートを受けることになります。しかし、このようなソフトウェアの開発は基本的に海外で行っていることがほとんどです。それ故、日本固有の問題への対応は期待できず、ほとんどの不具合は国内では解決できないため海外本社での対応となり、解決まで長時間待たされたり、対応不可となることも多々あります。例えば、CMSソフトウェアのバージョンアップの際に下位互換性がまったく考慮されておらず、全面作り直しをせざるを得ないというトラブルが発生した例もありました。そのような事も含めて、顧客からの物理的・心理的距離が遠いことで起こるデメリットは無視できません。
ところがオープンソースの場合、ソースが公開されているため、トラブルなどがあった場合でも即座に日本で修正に当たることができます。単なる「販売代理店」としてではなく、ソフトウェアの開発社の一員として、日本の企業が直接対応に当たることが出来るのです。もちろん、日本人同士ですので言葉の壁もありません。代理店が間に入って伝言ゲームをする場合と違って、お客様の要望と開発内容にズレが生じるリスクも大幅に減らすことができます。
もちろん、サポートする側の日本のインテグレータの技術力が重要なことは言うまでもありません。また、コストを削減するために不十分なサポート体制を持っているとしたら、当然期待できるサポートの質には限界があります。技術力やサポート体制が頼りないベンダーを選べば、オープンソースは「安かろう悪かろう」というイメージを持ってしまうのは当然のことです。逆に、質のよい開発会社の協力があれば、オープンソースは商用ソフトウェア以上のサポートを提供できるのです。
■2 個別の案件に合わせたカスタマイズ
例えば、あなたが膨大な量の記事を誇るWEBマガジンをCMSで運用しているとしましょう。サイトのアクセスをアップさせるために、アクセス解析結果を眺めていたあなたは、特定のキーワードでアクセスしてくる訪問者の7割以上がお目当ての記事を見ただけですぐにページを閉じてしまうことに気が付きました。この状況を改善して、特定のキーワードでアクセスしてくる人たちに別の記事を読んでもらうために、訪問者が興味のありそうな関連記事のリストを訪問者が検索エンジンに入力したキーワードをもとに自動的に生成する機能があると便利なことに気が付きました。
このような場合どんなCMSを選べばよいでしょう?
1つの選択肢は、既に利用者のキーワードに合わせて最適なリストを生成してくれる機能をもつCMSを選ぶことです。
しかしこのような具体的な機能をもとにCMSをえらぼうとすると、様々な問題に直面します。
例えば、ユーザーインターフェースや他の機能では満足できるのに、たった1つの必要な機能が無いために導入を躊躇せざる得ない場合です。反対に、1つの要件を満たすCMSにこだわった為に選択の幅が極端に狭くなってしまうことも有り得ます。
このような場合、オープンソースCMSならば、CMSの機能そのものをカスタマイズしたり、既にあるソフトウェアの部品を使ったあたらに新しい機能を作り出すことが可能です。反対に、商用CMSの場合はソフトウェアの内容が公開されていないため、このような拡張性はほとんどありません。
さらに、将来的に新たな機能が必要になった場合でも、オープンソースCMSならば非常に柔軟に対応することができます。このようなことから、カスタマイズ性はオープンソースCMSならではの強みということができます。
■3 世界規模のコミュニティ
オープンソースはメジャーなものになると世界中にそのユーザーをもち、各国で様々なデベロッパーが積極的に開発に関与しています。
例えば弊社の扱うOpenCmsは、開発元のあるドイツだけではなく、英語圏、スペイン語圏、フランス語圏で積極的な動きが見られ、毎日メーリングリストなどで活発な議論が交わされています。
開発やカスタマイズに直接関わるユーザーが多いということは、それだけソフトウェアが様々な場所でテストされ、改良されているということでもあります。事実、ソフトウェアバグを管理するサイトには色々な国のユーザーからの現象や修正方法に対する投稿がみられます。
また、トラブルや疑問などが起きたときにコミュニティに質問を投げれば、世界中のユーザーからの回答を得ることができます。
弊社もオープンソースのエンタープライズCMS、OpenCmsを日本で普及するために積極的に活動しています。メインの開発元であるドイツAlkacon社や他ソリューションプロバイダー達と新機能の検討、コアやモジュールの開発、スポンサーとしてカンファレンスに参加、など様々な形でコミュニティに関わっています。
このようなコミュニティの層のあつさも、オープンソースCMSならではのメリットということが出来るでしょう。
■4 永続的な修正とアップグレード
オープンソースCMSは、その性質から、万が一当初の開発元が開発を中止するなどの自体が発生した場合でも継続してソフトウェアの修正やカスタマイズを行うことができます。これは商用CMSとは対称的です。商用CMSの場合、開発元が降りた瞬間に修正やサポートを諦めなければなりません。
また、オープンソースソフトフェアは、ソースが公開されているため元のソフトフェアはを元に派生品を作ったり、好きなときに開発を引き継いだりすることが出来ます。技術が1つの企業に独占されていないため誰もがその核心にアクセスできます。
このように技術が外部から隠蔽されている事によって発生するリスクをヘッジすることが出来ることも、オープンソースのメリットということが出来るでしょう。
■5 安価なライセンス料
多くの場合ソフトウェア自体のライセンス料がかからないというのも、もちろんオープンソースCMSのメリットです。商用CMS場合、ライセンス料だけで数千万円掛かってしまうものも少なくないため、ライセンス料の点ではオープンソースが圧倒的に有利でしょう。
さらに、サポート料にかんしてもオープンソースCMSは圧倒的に有利です。多くの商用ソフトウェアは、ライセンス料とは別にサポート料も請求しています。その点オープンソースCMSでは、開発はコミュニティなどが主体となることが多く、それに対する費用であるライセンス料は発生しません。さらに、ソースが公開されているため技術力のあるユーザーであれば、自分で簡単なトラブルを修正することができます。これは、どんなに些細な不具合でも修正の度にベンダーに頼る必要がある商用CMSとは正反対です。
もちろん、オープンソースCMSでも専用の開発会社とサポート契約を結び高品質なサポートを受けることもできます。その場合は対価に応じたサポートを受けることが可能です。さらに、オープンソースではソフトウェア自体が共有資産であり一企業にその内容が独占されていないため、将来的にサポート契約を結ぶ開発会社を乗り換えるといった選択肢もあります。




